2002年4月某日 懐かし・憧れの名車達
その1 セリカLB2000GT編
HPをご覧になった方から一通のメールが・・・・
”昭和50年の旧い車でも診て頂けますでしょうか?”
もちろん、新旧にかかわらず、当社で見れる範囲(電気関係)であれば
喜んでみる、が、旧車の場合、部品が出ない・資料がもう無い、
配線全体が弱っていると点検及び配線交換の際、
時間はやたら掛かるが手間賃は安い等、難点は多い。
しかし迷うことなく点検依頼を引き受けた。
お客さんが困っているだろうことは勿論だが何よりこのお客様のお車、
”セリカLB2000GT”・・・・僕の憧れだった名車だ。
多分僕と同年代の方ならこの車が好きだったという方は多いはず・・・・
その車を自分で修理できることは電気屋冥利に尽きるし喜びだ。
さて、ご来社頂いたお車を見てこれまたビックリ!!とてもよい状態だ!!
ほぼノーマル状態でレストアはして無いようだが、それにしては綺麗!
エンジンルーム内の老朽化は仕方ないとしても内装の綺麗さは特筆ものだ。
思わず写真を撮らせていただいちゃいました!お好きな方は写真をクリック!!


(写真の掲載にはご本人のご承諾を頂いております)

さて、肝心の修理の方は最終的にはレギュレーターの不良だったのですが・・
お車をお預かりして、本格的に点検開始!!
とりあえず、お客様のお話から充電系統の異常であることはほぼ確実。
ところが点検を始めたら症状が出ない!!
おまけにとりあえず状態の悪かったアース&B端子を症状確認前に
手直ししてしてしまったため、そこが原因だったのか確定できず・・・(~_~;)
(ちなみアース線のトラブル・引きなおしは昔から電気屋さんでは
 良く行われる作業で 最近流行の?アーシングという作業と同じ原理です)
症状を確認するには試運転を・・・と思ったは良いが・・・
何せ希少なお車・・・万が一事故にあったら・・・
勿論お客様のお車はどんな車であろうが大切さは同じ・・・・・
だが、納車前の新車のベンツなら、最悪大金を払えば弁償できるが
(勿論そんなことは避けたいが・・・・)
このお車は同じものを探してコイと言われても・・
で、躊躇していたのだが、お客様の”試運転が必要ならぜひお願いします”の
お言葉に、ともに意を決して試運転!
ああ・・LBを運転できるなんて・・・などと感慨に浸る間も無く慎重かつ
神経を症状確認に注ぎ・・・
それにしてもこのお車。走行してもやはり状態がよい・・・・・
闇烏さんの1980のポルシェより全然乗りやすい!!
そして何より注目度が高い・・・・試運転の時は勿論、会社の工場で修理中も
出入りの業者はみな目を留め”いいですねぇ〜〜コレ・・”と・・・
確かに・・何度見ても27年前の車にしてはカッコよく飽きの来ないデザイン。
ちなみに、当時セリカは”だるま”とこの”LB”が人気だったが
僕は絶対”LB派”だった。・・・・・
当社に訪れる車には珍しい車や希少な車もあるが
”良い車だな、乗ったら注目度高いな”と思う車は多くとも
実際に自分で入手して乗りたいと思う車は殆ど無い・・・・・が、
久々に”コレなら欲しい!!”と思った1台なので
思わず書いてしまいました・・・

あ・・・肝心の修理のほうは試運転でも症状が出ず、
お客様が引き取りに来る寸前に症状再現!
症状が出いてるときに確認して直せなきゃあ電気屋の看板は降ろすしかない!
って、訳で社外の後付トランジスタレギュレーターの異常作動を確認、
純正接点式と交換して解決したのでありました。チャンチャン
▲このページのトップへ でも出来れば続けてよんでね!続き物だから・・・↓
その2 コルベット・スティングレイ編
さて、上記のセリカが当社に入院した翌日、訪れたのはこちらは常連のS氏。
1978年物のコルベットスティングレイ(いかにもアメリカンな車だ・・)を
所有し、普段御使用になっている。毎年夏が近づくとクーラーの点検や修理等で
当社を訪れてくださる。今年はすでにクーラーは手を入れてあったのだが
この日はライトの不良ということで・・・・
で、この日は1970年代のお車が2台当社工場に並ぶことに・・・
う〜〜ん・・・壮観だ・・・旧くとも大事に乗られ整備され又元気に走る・・
そして現在の車にも見劣りしない、いや、それ以上の個性で輝きを放つ・・・・
なんと幸せな車たちだろう・・・・


(こちらはご本人の承諾を得ていませんのでクリックしても大きくなりません・・・(^_^;))
このお車も部品の入手に苦労する(旧車+外車)・・・はずなのだが、
S氏はさすがに慣れていらして部品確保のルートを持っているらしい。
ゆえに”この部品が必要です”と言うとご自分で手配して持ってくる。
通常なら、修理の場合、部品も当社で購入いただいたほうがありがたいのだが
このお車の部品を探す手間と時間を考えたら正直持込はありがたい。
さて、こちらのほうは明らかにライトスイッチの不良。ということで早速交換。
そう難しい作業ではないのだが、この年式のお車になると内装のプラ・ポリ部分が
硬化し、非常に割れ易くなっているため作業には必要以上に気を使う・・・・
何とかスイッチをはずすとこんな状態・・・・・・

接点がかなり焼けている・・・これは。。。。おそらく相手のコネクターも・・・・
と覗いて見ると・・・・こんな状態↓

完全に溶けちゃってます・・・・このお車はライトリレー等を使用せずに
すべてこのスイッチで制御しております。
ゆえに不良箇所の確認はかなり容易・・と言うか
このスイッチと配線だけしか見るとこがない
溶けたコネクターと同じものを入手するには時間が掛かりそうなので
お客様に相談・ご了承を得た上で平型端子を使い配線を作り直し・・・
次回修理のために配線一本づつに番号を記入、修理完了となりました

旧い車は整備等で維持にはお金と根気が必要な場合が多くあります。
でも、その手間をかけても代えがたい愛着をもって接すれば
それはオーナーにとってかけがえの無い一台となります。
そんなお車のお手伝いを出来る仕事にあることを
少し幸せに思う日でありました。
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