数年前の4月某日  こんなバッテリー・・・あり??
              −嘘みたいだけど本当にあった話−
今回の更新で”バッテリーのジャンピング”の事を
書いてるときにふと思い出した数年前の悪夢?を今回は書きます。

その日の朝早く大のお得意様の大手ハイヤー会社の整備工場さんから電話が・・
”バッテリーを交換したら車が壊れた!!お前のところはどんなバッテリー売ってるんだ!!
とにかくすぐ来て車を直せ!!”とかなりお怒りの様子だ。
バッテリー交換したら車が壊れた?それが本当ならせいぜい
取替えの際、
ショートさせたかプラスマイナスを間違えたか。。どちらにしろバッテリー自体が原因ではなく
交換時のミスだろうからこっちが責められる事ではないはず・・・

と。。気楽にかつ急いで工場に行くと
工場長が手薬煉引いて待っていた・・・
そしてバッテリーを指差し”
とにかくこのバッテリーを見てみろ!!
これをつけたらショートして車が壊れた。プラスとマイナスが逆だ!!

は??バッテリーのプラスマイナスが逆??そんな事あるわけが無い・・・
おそらくL/Rを間違えてつけたのだろう・・・・・

(バッテリーには同じサイズでもプラス側が右に来る/左に来るの2種類があります。
もちろんバッテリー自体にわかりやすく表記。
更に誤接続防止の為、ポール型端子の場合プラスとマイナスでは太さが違います)
が・・・っ!!
そのバッテリーを調べると・・・なんと。。。確かに極性が逆になっている!!!???絶句!!
プラス側がマイナス、マイナス側がプラスになっているのだ・・・・

確かにこれを車につければ不具合は起きるだろう・・・しかしなぜ逆に??不良品か??
こんな話しは聞いた事も無い・・・・とにかく・・一転して頭はパニック・・・
お客様には平謝りしとりあえず壊れた車の点検・・・
当然のごとくメインヒューズが飛んでいたので先ずは交換。
が、ミッションCPU系のヒューズがすぐに飛んでしまいエンジン始動不可。
どこかがショートしているようだ・・・
仕方なく順を追って点検していくが
頭の中は”なぜバッテリーが・・”と言う疑問とメーカーへの怒り、お客様からのお叱りの言葉で
パニック状態・・・・ただでさえ冷静・正確な手順が求めらる作業は手間取るばかり・・
更に営業車のためLPG改造してあり、その部分は配線図が無い・・・
結局丸1日かかって改造部のダイオードの短絡を発見。
いつもだったら1時間程度で発見できるであろう箇所だった・・・

冷静でなかったために余計なところまでかなりバラバラにしてしまった・・・
もちろん作業工賃は取れない。・・・・(涙

翌日、問題のバッテリーを会社に持ち帰り
メーカーの営業・技術者・品質管理担当を
呼びつけ”なんだ〜〜!!これは〜〜〜!!(-_-)/~~~”と怒りまくり・・・

で・・さんざん調査してみた結果メーカーの言い分は・・・・・
問題のバッテリーは
製造年月日・充電年月日がかなり古い&端子部分に
充電器のクリップ痕があるとの事から
”正常な状態で出荷後、どこかで補充電をかけた際、逆充電された可能性が高い”

とのこと・・・・当時の僕は知らなかったのだが、
放電状態のバッテリーならば
逆接続して充電すれば極性が違うバッテリーが出来上がる
と言うわけだ・・・・・驚き・・
まぁ、確かに理論上は可能だが現実にあるとは・・・・

で、問題はこの”どこかで補充電・・”の”どこか”が”どこ”なのかが問題なのだが
これは結局解らずじまい・・・・・
当社では販売サイクルが短いために補充電をかけることは無い。
となるとメーカーが一旦出荷後、返品等で回収したものが出先で補充電されていたか
お客様のところで補充電されていたか・・・・しかし、具体的に特定できない以上
販売側の責任・・・・後日お客様に正式に報告・謝罪となりました。
もちろんその後、当社在庫はもちろん、販売済でお客様(主に整備工場)が
在庫しているバッテリーも念のためすべて調査しました。(えらい手間がかかりましたが・・)

結局、極性が逆バッテリーは後にも先にもこの1件だけでしたが・・・・・
今思い出しても嘘のような本当の話・・・できれば2度と経験はしたくないですね。。。。


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