5月某日 同年式の同車種は同じ所が弱い?? けど・・ その二 いくらなんでも・・・32スカイライン編 |
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暖かくなりエアコン修理が増えてきた最中、お客様からエアコン不調のメールが・・・ 内容はエアコンヒューズが飛んでしまいコンプレッサーがオンしないとのこと。 この場合、コンプレッサーのマグネットクラッチ部のレアショートである可能性が高い。 が、もちろん他の要因もあるのでメールではハッキリは書かないのだが 今回は「90%の確率でクラッチのショートです」と返信した。 なぜならこのお客様のお車は32スカイライン。 この修理日記で過去に同じ車は同じ箇所が壊れやすい話を書いたが この車種のクラッチショートは電装屋なら誰でも知っている?くらい多い。 要するにもともとクラッチのコイル部が弱いのだろう。 実際にお車を拝見するとやはりクラッチの抵抗が1オーム以下・・・これではヒューズは飛ぶ。 で、この車種のコンプレッサーは可変タイプで コンプレッサーのオーバーホールはもちろん、クラッチのみの交換もできず、 コンプレッサーごとメーカーが販売しているリビルト品と交換する事となる。 更に言ってしまうと他の車種に比べコンプレッサーを交換するには ダクト等、付帯品の脱着が多く、工賃も高い&手間もかかる。 が、まぁ、慣れた作業なので難なくコンプレッサーを交換し作業終了。 テストも順調で無事納車となった。 と・・これだけならわざわざ書くほどの話ではないのだが・・・・このあと地獄を見る・・・ 納車からわずか2週間後、お客様から ”今日乗ったら修理前とまったく同じ症状。ヒューズがすぐ飛ぶ!!” ・・・!!・・・クレームだ・・・なぜ???電話の最中は頭がパニック! なぜなら原因がまったく不明だからだ。 このページの過去にもクレームの話を書いたが その時ような作業ミスだとしてもヒューズは飛ばないし ヒューズが飛ぶ原因はクラッチにいくラインにしかない・・・ いくら弱いといっても新品のクラッチがすぐに壊れるなんて考えられない。 お客様から電話を頂いた翌日、朝、実作業をした工場長に報告。彼も頭を悩ます。 しばらくの沈黙後、 僕が”付け替えたコンプレッサーが壊れたのかな・・・・” 工場長”ありえませんよ・・リビルトとは言えメーカ新品ですよ? おまけに取付後の確認も完璧だったしサイクル異常だってまったくなかったんですから・・” 僕”そういえば・・前回修理のとき、修理前の最後は規定以上のヒューズが入ってたんだよな? ってことは不良発生後しばらくは規定以上電流が流れてたって事だ。 それで配線の一部被服が溶けてて接触したんじゃないか?” 工場長”コンプレッサー周りの配線は大丈夫でしたけど・・・ 確かにそれしか原因は考えられないですね・・となると配線全部確認ですね・・” で・・・その晩、お車を引き取りに行き夜遅くに帰社。 原因がどうしても気になったので、とりあえずマグネットクラッチの抵抗値だけ計ってみる。 テスターをあて数値を読み取る・・・・そして・・・誰もいない暗い工場で一人声を上げる・・・ ”ありえねぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!” そう・・・新品のクラッチが壊れていたのだ・・・僅か2週間で・・・・ と、こう書くと”同じ個所が続けて(特に新品が)故障するとなると なにか他に原因があるんじゃないの?”と思った方も多いと思うが マグネットクラッチのショートの場合、 その構造上、他の要因で壊れる事は殆どないのだ。 今回の場合も、他の異常は全く見られず完全にクラッチ本体の製品不良だ・・・ それも完全な最初からの不良であれば取付後のテストですぐわかるが 取付終了・テスト時にはまともでお引渡後すぐに壊れてしまったと言う まさに最悪のタイミングで・・・・ 原因が新品部品故障という当社としては回避不能な内容であっても お客様からしてみれば確実なクレーム、申し訳ない気持ちと 壊れたコンプレッサーに対するやり場のない怒りが・・・ 翌日、出社するとすでに点検していた工場長が僕の顔を見て一言、 ”ちょっと聞いていいですか?このコンプレッサーのクラッチの抵抗って何オームでしたっけ?” (ーー;)・・・・・・・彼がこの数値を知らないはずがない。現実逃避したいのだろう・・ ”3オームってところじゃないか?” ”・・・これ、1オームきってますよ・・・故障品と同じ・・ありえねぇ〜〜〜〜〜!” ・・・まぁ・・そう言うしかないだろうな・・・・ で、結局再度コンプレッサーを交換、このコンプレッサー(メーカーリビルト再生品)は メーカー代理店になっている同業者から仕入れているのだが その同業者もただの販売店であり、そこに文句を言っても仕方ない・・とは解っているが 文句を言うところがそこしかないので、電話でわざわざ所長を呼び出し ”この前買ったコンプレッサーさ〜〜−中略−ネチネチ この車、交換大変なんだよねぇ〜〜オタクも電気屋なら知ってるよねぇ〜〜−中略−ネチネチ まさかリビルトってクラッチも再生品ってことはないよねぇ〜〜−後略−・・・ネチネチネチ・・・・” が、いくら言っても同業者間では本体はもちろんクレーム扱いだが 交換工賃までは持ってくれない。再交換はただ働きだ・・・ それより何よりお客様にかけた迷惑&信用ダウンはすべて当社持ちだ・・・これが一番痛い・・ あぁ・・あまりに悔しい&怒りのぶつけところがないので 思わずこのページに書けば少しは気が晴れるかと思いましたが・・・ 延々と愚痴りそうなのでオチはありませんがこの辺で・・・ あえていうなら・・・ 壊れやすい部品があるのは事実だが、 メーカーはわかってるはずだろうから補修部品は対策してください!! もう何年も前の車だからって修理需要があるのですから・・・ |
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