2011年4月 トリビアネタ?2 純正ステアリングスイッチ対応 アルファGT(147)&プジョー編 |
今回はブログで予告致しました
最近のナビの純正ステアリングスイッチ対応機能のアルファGT(&147+プジョー)への対応について。 桜も咲き始めた頃、 この日ご来社になったのは当社お得意のアルファGTへナビその他のお取付のお客様。 とりあえず作業完了写真からイっちゃうと 取付けたナビはサクサク動いて気持ち良い ケンウッドMDV-727DT。 いつものごとくi-Logicの2DIN取付キットでのお取付で、 キッチリ決まります。 |
バックカメラはマルチタイプでガイドラインもキッチリ出る &調整可能&MDVとの組み合わせなら ナビ画面にタッチでアングル切り替え可能なCMOS-300を バンパーのど真ん中に埋め込みで。 アルファGTではカメラをこの位置に埋め込みのご希望は多いのですが、 これ、バンパー脱着の必要があり、工賃が割高になる上、 埋め込めば埋め込むほど、映像の上の方に庇がかかってしまい、 有効視認角が狭くなるので基本的にはお勧めしておりませんが、 今回はお客様が上記ご了承の上でのご希望だったので埋め込み致しました。 とは言っても請けた以上はキッチリ有効視認角が取れるよう調整致しましたが・・・・(^_^;) |
で、本題はここから。 お客様は当社ブログの記事 ”ここだけの話だけど・・・・・すごいぜパナソニック! 〜アルファ147・GTの方に朗報?〜” をご覧になったようで ”MDV-727DTの純正ステアリングスイッチ対応機能でもアルファのスイッチが使えないか?”とのご希望。 もちろん、ナビが赤外線リモコン対応のナビならエミュレーターを使えば簡単なのですが、 近年のメモリーナビはリモコン非対応が殆どで、このナビも然り。 パナでのステアリングスイッチ流用に関しては 検証する前から”絶対にきちんと動く”との確信がありました。 もちろん結果も上記ブログ記事の通り上手くいきました。 が、ケンウッドMDV-727DTの場合は、その認識方法の違いから ”多分、いくつかのスイッチは使えるけどボタンの割り当ては上手く出来ないだろうな・・・・” と言う予想でした。まぁ、結果もほぼ予想通りだったのですが・・・・ と、ここで簡単に純正ステアリングスイッチの構造&対応ナビの構造を説明致しますと。。。。 一般的な国産車の場合、純正ステアリングスイッチはごく単純な構造で 各スイッチを押すと、そのスイッチ毎に決められた抵抗がかかるようになっています。 (具体的な値はメーカーにより異なります) で、ナビ側からは1本(もしくは2本)の線でプラス電源をスイッチに送り、 1本のアース線にその電源が戻ってくるようになっています。 で、そのときに各スイッチ押すと抵抗がかかるわけですから、 押したスイッチにより戻ってくる電圧が異なります。 この、戻ってくる電圧の変化でナビ側は 「どのスイッチが押されたのか?」を判断しているわけです。 大雑把な例を書くと、5Vの電源電圧を出力している場合、 戻ってきているのが5Vなら何もスイッチは押されて無い、 4Vだったらボリュームアップ、3Vだったらボリュームダウン、 2Vだったらトラック送り・・・・という感じとお考え下さい。 で、この具体的な電圧(入力値)やそれによる操作の割り当ては各メーカーにより異なります。 これに対しパナソニックの純正ステアリングスイッチ対応機能は 入力値を学習し、その値に各機能を自由に割り当てる方式です。 (ただし、割り当てられる機能は6個で内容も決まっています) 要するに入力値が1Vだろうが4.5Vだろうが3.2Vだろうが、具体的数値には関係なく、 認識範囲内ならその入力値に対し6個の機能のどれかを自分で割り当てることができるのです。 だから、メーカーの違いによる設定やオプションが必要なく、 上記構造のアナログ方式のスイッチなら作動させることができるのです。 輸入車の純正ステアリングスイッチ付車の場合、 殆どの車種はスイッチの信号はCAN-BUSラインに入っており、 その信号だけを取り出すことが出来ないため、 これを利用するにはCAN-BUSアダプターが必要になりますが アルファの場合は国産車と同じく、 純正スイッチ線がダイレクトにオーディオ(ナビ)に接続されるタイプのため、 高価なCAN-BUSアダプターを利用しなくても、 このパナ方式なら6個のボタンすべてが使えるって訳です。 次に他社の方式、 カロッツェリア楽ナビ&楽ナビLiteの純正ステアリングスイッチ対応機能は 別売のメーカー別オプションが必要になりますが、こちらの構造は 各メーカーの入力値及び対応ボタンがそれぞれ設定されているタイプです。 大雑把にたとえると(記載数値はテキトーです) トヨタ用アダプター→4Vならボリュームアップ、3Vならボリュームダウン マツダ用アダプター→1.5Vならボリュームアップ、2.2Vならボリュームダウン、 と言うような感じで設定されていない入力値には反応しません。 で、ケンウッドMDVシリーズの純正ステアリングスイッチ対応機能は 基本的にはカロと同じく、各メーカーの入力値と対応ボタンが設定されているタイプです。 ただ、カロと違ってメーカー別のアダプターは必要なく、 ナビ内部に各メーカーの入力値&対応ボタンがプリセットされているので 取付けた車両により、その設定を選ぶって訳です。 |
もちろん、アルファの設定はありません(^_^;) はい、ここまで書けばもうお解かりかと思いますが ここにアルファの純正スイッチを接続した場合、 ナビ側の設定にアルファの入力値に近いメーカー設定があれば、 反応する可能性があるってことです。 |
で、具体的入力値に関しては 当社でも全メーカー検証しているわけでは無いので、 後は実際に接続して検証してみた方が早いって訳で それを実験しちゃった・・・ってのが今回の話のネタな訳です(^_^;) (もちろん、お客様には人柱?ご了解頂いた上での実験です) ←ご覧のようにアルファの純正ステアリングスイッチは ミュート(M)、音量+(+)、音量−(−)、送り(△)、 戻し(▽)、ソース(S)の6個のボタンがあります。 |
ナビ側の設定を各メーカーに切り替えて検証して見ると・・・・・・ 残念ながら6個のボタン全部が別々に認識できる設定はなく、 どれかがダブったり反応しなかったり・・・(>_<) たとえばトヨタにすると M→曲戻し(<)、+→トラック戻し(△)、−→トラック送り(▽)、▽→ソース(S)、△とSは反応なし(×)、 ニッサンAだと M→×、+→音量アップ(+)、−→(+)、△→S、▽→S、S→曲送り(>) って感じです。 で、お客様は”最低限音量上下は使いたい”って事だったので、この条件を優先すると スバルAなら M→S、+→−、−→+、△→×、▽→×、S→× となり、音量ボタンは上下が逆になりますけど、一応音量操作ができる、 プラス、ミュートボタンでソース切り替えができるので一番実用的。 ちなみにマツダの設定だと M→>、+→+、−→−、△→×、▽→×、S→× となり、音量ボタンはそのまま使えるのですが、残りひとつが曲送りになります。 これならスバルAのソース切り替えの方が使えるかと・・・・・ まぁ、でもこの設定はお客様自身でも後から変更できるので、 使ってみて一番使いやすいのにすれば良いって訳です。 と、まぁ、 アルファGT &147オーナーの方には朗報・・・ではなく単なるコネタ・・・ もとい、まさにトリビアネタでしかありませんが こんな馬鹿な実験をするのは当社くらいなものでしょうからご参考までに書いてみました(^_^;) |
あ、トリビアネタついでに、この4月は同じようなネタが有り、 こちらも当社お得意のプジョーの純正ステアリングスイッチ検証編。 お車はプジョー308CCで、すでに他社でHW860Dを取付済。 |
HW860Dはリモコン対応ですからi-Logicのエミュレーターを使えば 純正ステアリングスイッチの流用は問題なく出来ます。 *ただし、現行のプジョーのステアリングスイッチはCAN-BUSタイプなので 旧型のスイッチを利用するか現行スイッチの改造が必要です。 こちらの詳細は以前の修理日記 ”カーナビ取付事例番外編 ステアリングエミュレーター MC後プジョー307編”をご参考に。 が、エミュレーターはあくまでリモコンにあるボタンの操作しか割りあて出来ません。 で、パナHW860D内蔵のステアリングスイッチ対応機能は リモコンには無い「ソース切り替え」と「ミュート」ができるという利点がありますが、 同時に割り当てられる機能は決まっている&6項目のみってデメリットもあります。 お客様の希望はプジョーのスイッチの7項目全部使いたい &パナ内蔵には設定の無い地図拡大・縮小も操作したい。。。 って事で、 内蔵とエミュレーター両方を併用してすべての希望を叶えられないか?ッてご相談でした。 さすがにこれは当社でも未検証。 てことで・・・・・・これも検証して見ました(^_^;) 結果は現時点ではとりあえず併用はNGです。 (それぞれ単体なら条件付で使えます) 一部機能は使えますがデメリットが多く実用的ではありませんでした。 ダイオードを入れたり工夫はしてみたのですが 併用するとエミュレーターと内蔵機能が干渉してしまい、 どうしても使えないボタンが出てきてしまうのです。 結局、お客様のご要望に一番近い形はエミュレーターのみ、ってことで落ち着きました。 |
ちなみに・・・・ プジョーのスイッチにパナの内蔵機能を使ってのみ接続した場合、 プジョーのスイッチは7項目ありますが、 真ん中のダイヤル部(MEMO▲▼)の2項目は設定できません。 これはパナ側での設定時に認識信号(入力値)を 1秒以上与えなければいけないのですが、 ダイヤル部は連続した信号を出せないので設定できないのです。 |
又、これは当社の検証不足かもしれませんが、 下側2つのスイッチも認識できないので、実質的に使える項目は3つのみとなります。 と書いたところでこんなことを実際にやる人は居ないでしょうから、 まさにトリビアネタですが。。。。。(^_^;) と、今回はトリビアネタなので特にオチは御座いませんが、しいてオトすなら・・・・ 純正ステアリングスイッチ応用に関してはご相談頂ければ極力対応致しますが 中には出来ない事もあるってことで・・・・・・・・(^_^;) |
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