遠い昔の某月  番外編   中古車購入(販売)の恐怖??
今回は番外編。修理日記ではなく管理人室の車歴のところで少し触れた
僕が初めて車業界の裏?に触れた時のお話を・・・

当時の僕は18歳。4月生まれなので3月から教習所に通い高校3年になるとほぼ同時に
免許取得、が、父(当時大塚電装専務)所有の家の車は
運転させてもらえず、父の「学生の分際で自分の車など贅沢だ!」との反対を押し切り
バイトでためたお金で駐車場確保、自分の車を買おうと雑誌をペラペラめくり・・・
欲しい車種(ホンダアコード)は決まっていたのでよさそうなお店・車を頼りに仮契約した。
それを知った父は
バカヤロウ!中古車は当たり外れや販売店によって状態や後々の修理等、
 お前みたいな素人の若造が1人で買ったらどんなのつかまされるかわかったもんじゃない!
 特にホンダ車は後の整備が大変だから専門店で買わなきゃダメだ!

 どうしても買うなら紹介してやるからそっちで買え!!」と・・・
普段温厚&放任主義の父だったが、さすがに車の商売をしているだけあって
息子が車で失敗するのは耐えがたかったのか珍しく激しい口調だったのをよく覚えている。
当時車のことなど良くわからなかった&この道に進むつもりも無かった僕としては
何故父がこれほど言うのかわからなかったが、自分も車業界に関わってしまった今では
当時の父の気持ちがよ〜〜〜くわかる・・・・中古車選びは車選定・業者選定はとても大事&難しい。


さて、そうして父から紹介されたのはMさん。このMさん、元大塚電装社員で
僕が小さいころ我が家に3人ほど下宿していた従業員の1人でこのときはホンダディーラーに勤務。
(今では弱小の当社ですが昔は従業員が一杯いたんですね・・・)
で、電話で打ち合わせし
ホンダディーラー直系の中古車屋にMさんと同行することに・・・・

当日、販売店で待ち合わせ、早くついた僕はとりあえず展示車をチェック。
当時はホンダと言えばシビック・アコードおまけでシティくらいだったので
アコードは嫌というほど並んでる。30台ほどの中から価格・色・装備で10台に絞り、
そこから
素人目ながらも雑誌で読んだ「中古車を買うときのチェックポイント!」を参考に
5台に絞り込む。

そこで営業所の中に入りMさんと待ち合わせの旨伝えると
奥からお茶ともに”所長”の名刺を持った方が現れた。
お茶を飲みつつMさんを待つ間、所長さんが
「どうでした?気に入った車はありましたか?」と聞くので
「ええ・・あれとあれと・・・この5台あたりが良いかと思うんですけど・・・」
いやぁ〜〜お目が高い!その5台はどれも極上車!どれを選んでも間違いないですし
 これだけのタマはなかなか出ませんよ!お勧めです
」と・。・・・

ここでMさん到着。挨拶の後、Mさんが所長さんに
自分が住込みでお世話になった人の息子であること、その会社は老舗&大手(あくまで当時の話です)の
電装屋であること、社長は全整連の会長であること等を説明すると
所長さんの態度は一変!!
「あ〜〜そうなんですか・・・それは失礼致しました。
そういう話でしたら
 それなりにちゃんとした車
を私が責任持って探しますのでちょっと待ってください」
と言い何か資料を調べ始めた。数分後
「え〜〜と・・今のところご希望に沿う車がありませんので・・・ちょっとお時間を下されば探します」
??・・・・??えっ??さっき極上だと言った5台は???と思い
「すみません・・さっき言ってた展示車の5台は??」
あ〜〜あれね。。。アレはよくないです・・・もっとちゃんとした車を探します」
・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!!!!!!!

さっき極上・お勧めと言ったのに・・・・ってことはただ単にMさんの紹介だけだったら
あの5台で問題なく勧められてたってこと?業界で顔の効く人間の身内だと
売れないような車???当時の僕には全く意味不明だったが
Mさんの
「中古車業界なんてみんなこうですよ・・・・なんでもそうですけど
 ものを買う時、普通の人は自分の目と情報で物・販売店を選ぶわけですけど
 中古車に関して特にそれが重要かつ難しいんですよね・・・・」
の言葉が
業界に深く関わることとなった今では良くわかります。。。。


と今回の話のオチは・・上記Mさんの言葉そのままです・・・
皆さんも中古車選びは慎重に・・・
僕のアドバイスとすれば良くある「車に詳しい人と一緒に見に行く」より
何より販売車を把握しているのは販売店の人間ですので
販売店・販売員さんを見極める方が確実でしょう。何度か通ったり深く話を聞いて
販売員さんの本音を聞きだせるようになればそれなりに良い買い物ができるかと・・・


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