気をつけましょう   下手な改造故障への近道? プロの仕事でも・・・・
いよいよエアコン修理繁忙期に入り新型ナビ取付とエアコン修理に追われた6月、
そんなある1日、この日は久々にハイヤーのエアコン修理。
数年前までは当社の夏のメイン仕事といえばハイヤーのエアコン修理が殆どで
毎日出社はハイヤーの営業所・・・そこから修理車を会社まで回送って感じだったが
ここ数年の不況でハイヤーの台数は減り同時に修理もかなり減った・・・・・

久々に修理車の回送をしたが・・朝とはいえ30度近い気温の中、
エアコンが効かない黒塗りのハイヤー(良く熱吸収します・・・)で
都心を走るのは・・・・・つらい・・・

で、肝心の修理内容はガス漏れ。ハイヤー修理は普段私の担当なのだが
この日は手の空いていた工場長に作業依頼。
その際「この車だとコンプレッサーのシール、フロントエバが漏れやすい。
あとリアエバも見逃さないように・・・」と・・・・・・。
その後工場長が一通り点検、「リアエバは怪しいですけどこれ、どうなってんですか?」
そう、主に一般車担当の工場長は見たことがなかったらしいが
ハイヤーの場合、ガソリン車をLPG使用に改造する為、リアエアコンを移設してあることが多い。
LPGタンクは大きくガソリンタンク上部にあるリアエアコンユニットが邪魔になるので
トランクの左端にパイプやホースを増設して移設してあるのだ。

で・・・・この
改造部の出来が悪くそこからガス漏れするパターンは多かった。
が、ここ最近では改造業者も気をつけているのか改造部自体からのガス漏れは
殆ど無くなった。この車もキッチリ作られている・・・・

が!!!その改造部の先、エアコンパイプ&ホースが室内(トランクルーム)から室外に
出たところ(フレーム下部分)で・・・
なんとエアコンパイプがリアスタビライザーに接触している!!
この配管は室内配管から繋がっているので
室内配管をいじった時に角度が変わって接触、
改造後、室内側のみ不具合をチェックし
外は確認していなかったと思われる。

確認してれば絶対そのままにはしない筈・・・

当然のごとく鉄製のスタビライザーに
アルミのエアコンパイプは削られ・・・・
そこから大量のガス漏れ・・・・ってわけだ。

修理の方は・・この車はリアエバも漏れていたのだが
このリアエバ、純正を思いっきり曲げて無理やりつけている。
基本的に純正を改造しなければならない修理は当社では
お断り
なのだが・・・今回はハイヤー整備担当者の了解を得て
リアクーラーをつぶす=配管途中を溶接して塞いでしまうというハイヤーならでは?の超荒業を使用し
修理は無事完了。
ちなみにきちんと直すとリアエバ交換・さらに改造・フレーム下配管交換・・と
かなりの大作業・・・・

経費節減&リアなしの方が炎天下ではエアコンは効く(車種にもよります)事を考えると
ハイヤーではこの荒業を使うパターンが殆どなのはしかたないところか・・・・・・

さて、今回の教訓?
エアコンパイプのみならず車の金属配管類はボディやフレームに取り付ける際、
必ずクランプ(留め具)を使用し、そのクランプにはゴムやプラスチック等の振動対策がされています。

後から何かしらの改造・追加(HIDのバラスト追加等)で配管に干渉する場合、
安易に移動するとたとえ少しの移動でもボディや他の機器に直接触れると今回のような事態が起こります。

エアコン配管ならガス漏れで済みますが燃料パイプだったら大変なことになります。

今回のようにプロの業者の仕事でもこのような事はあり得ますのでご自身で改造等される方は
充分なご注意を!!


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