掟破りの?実機検証!パナFクラス編  取付角度とGPS   無くても平気??
今回は修理・・・ではなく実機検証編!
発売以来大好評のパナFクラス、いつもの様に多くのご質問メールに回答していると・・・
「Fクラスを付けたいのですが私の車は
コンソール部が運転席側に傾いています。
 ここに取付けた場合、精度に問題があるでしょうか?
」とのお問い合わせが・・・
そう、前にも書いたが
パナFクラスナビ本体の取付角度(横方向)は0度のみ
ナビ本体(と言うかジャイロが入っている部分)の取付角度制限はどのナビでもあるが
普通はもう少し余裕がある(5度程度や180度、90度など)
これはおそらく新機能のSALASの関係か?とりあえずメーカーの技術部に電話して確認。
「実際には何度くらいまでOKでしょう?SALASに問題が出るんですか?」と聞いてみる。
いつもは即答なのだがこの件は一旦電話を切り回答待ち、数時間後
「0度での設置しか想定していないのでそれ以外の場合のデーターは無し、
 検証もしていないので0度以外では付けないで下さい」
と予想通りお決まりの回答・・・・
ならば・・・
実機検証してみよう!!そう、当社には展示機もあるし・・・・・
と言うわけで・・すかさず展示機HDS900Dを営業車に乗せる。展示機の電源はプラスマイナスだけ繋げば
作動するよう細工してあったのでシガーライター部に接続、
営業車にはパナ9000WDが搭載してあるのでそのGPSと車速線、TVアンテナ線1本(VICS用)を接続
約10分で搭載完了。
バック・イルミ・ビーコンは未接続
そして
本体は横方向に25度傾けて設置、水平方向は0度。
検証初日、ナビ上の自車動きを細かく確認する為、
2画面の左は25mスケール、右は100mスケールで
走行開始!!
走行初めこそ一瞬、自車進行方向が傾いているような
気がしたが、特に問題なし、最初の交差点右折時も
スムースな動き。まぁ、この辺はまだ参考にならない。
とりあえず学習レベルが上がるまでは様子見だ。

この日は都心を約80キロ走行。
あえて幹線道路中心のルートだったのと
GPSは接続した状態だったのでその補正もあってか
自車位置がずれることは全く無かった
30キロ走行時点で学習レベルは「3」、
3Dセンサーは「補正完」が、80キロ走行後も
ジャイロ角度補正は「補正中」
。これはヤバいか?
検証2日目、前日のジャイロ角度補正が不発だったの事と、手動で設定する水平取付角度の設定を
忘れていたこともあり、一旦初期化し再度検証。この日はあえて裏道や細かい右左折を繰り返し
約50キロの走行、後半10キロは実際にルート探索&案内をさせて終了。
走行中、やはり自車位置がずれることは全く無く終了時点で学習レベルは「3」、3Dセンサーは「補正完」
そして問題のジャイロ角度補正も「補正完」に!!!前置きが長くなったがここからが検証本番だ!

検証3日目、いよいよ本番。
正確なジャイロ作動を確認する為GPSアンテナを抜く
これでナビは完全な自立航法のみとなる。いざ出発!あえて幹線道路と並行する裏道や
きわどい角度のY字路、5差路選んで走行するも・・・
自車位置はまったくずれない。かなり優秀だが
これについてはパナナビが優秀なのは認識済みなのでさほど驚かない。
ここでのポイントは
25度傾けて設置でもジャイロは問題なく作動しているという点だ。
しかし、
GPS抜きでの自車位置補正ではマップマッチングの影響も大きいので確定は出来無い
が、大きな幹線道路走行中、工事規制や車線変更時、25mスケール地図上では
自車位置が道路内でキチンと左に寄ったり真ん中によったりと実際の位置と同じ動きをする。
これは間違いなくジャイロが正しく作動していると考えられる。

順調に走行・・・そして第一の難関に突入。取引先工場だ。
僕が普段回る取引先はすべてタクシー・ハイヤー・バス等の工場、当然のことながら敷地が広い。
道路上から敷地内に入る時、ナビ上では自車位置の動きが一瞬鈍る。
マップマッチングで近くの道路を探しているようだ。が、すぐに地図上でも建物内(敷地内)に突入。
敷地内奥まで進入して停車すると・・・敷地奥にある道路にマップマッチング機能により
ナビ上の自車位置が飛んだ!!
あ~~ここまでか・・・これでずれたな・・・”と思う・・・
当然実際の位置よりも3mほどナビ上の自車位置がズレてしまったし、
次の移動はこの地点から開始となる筈だ。

が!!発信すると同時にハンドルを切り180度反転し元来た道路に出る、するとナビ上の自車位置は
一旦敷地内に戻った後、実際の同位置と同じ場所まで移動!!
結果一致することに!

ちょっとわかりにくいかもしれないが
どうやらマップマッチングで強制的に位置移動しても
地図上の道路と車の動きがマッチしなければナビが強制マップマッチングの間違いを判断し
元の位置に戻しているようだ。この動きはその後も随所で見られ
、結果としてこれがこの後も・・・・・。

結局、自車位置はピタリとあったまま・・品川・大崎・五反田のかなり複雑な裏道攻撃にも屈せず
第2の難関、国際赤坂ビル・山王パークタワー・飯野ビルの地下3Fまで
グルグル回る大駐車場地帯に突入。ここはGPS接続の普通のナビでも必ず自車位置が一旦ズレる地点。
Fクラスの売り物、SALASが発動すれば期待できるのだが・・・
残念ながらSALAS起動マーク(画面上、通常GPS受信のマーク位置にSALASと表示)はでない。
各駐車場内走行中でやはりマップマッチングで近くの道路へ頻繁にとんだり敷地内に戻ったり・・・
が!!!どのビルでも地上に戻り道路上に戻った時点でピタリと正確な位置に!!!
これには驚愕!!SALASが発動しなくてもGPS補正が無くても・・・ここまでの自車位置精度を保つとは・・
恐るべきナビ!凄いぞパナソニック!!このページであまり宣伝はしたくないけど正直絶賛!!

その後も手動での自車位置補正を行なう必要も無く順調に走行、銀座・築地を抜け・・・
東陽町のバス会社敷地内で問題発生!敷地内で大型バスとのすれ違いの為50mほどバックし方向転換。
そう・・・
バック信号線は繋いでいない・・・ゆえに実際の位置よりナビ上の位置は100先・・・
しかもバック中にハンドル操作しているので車の角度もずれた・・・
さすがにこれは修正不可・・・・しばらくそのまま走ると距離は100mほど東にずれたまま、
角度も違うので徐々に離れて行き・・・・・ここでひとつ発見。
ここまでの傾向で地図上の道路から外れた場合、マップマッチングで近くの道路に
飛ぼう飛ぼうとする傾向があったがバックで自車位置が狂った後、
ある程度すると、まるで諦めたかのようにマップマッチングしなくなった。
それまでは地図上で自車位置が道路部にかかると車体の向きは傾きながらも
道路に沿って少し進んでいたのがある程度からは道路にかかっても躊躇することなく
進行方向に向かって突き進む・・・・・これは・・・すでにGPS等の補正が無ければ
修正不可になっていることをナビ自身が判断しているように思える。本当に頭の良いナビだ・・・・

ここでこの検証を始めてから初めて手動により自車位置補正を行なう。その後順調に走行。
そして最後の難関。首都高速への進入だ。
個人的な印象だが前に使っていたDV7700は
いつも使う首都高入り口で必ず誤認識していた為、”パナの3Dセンサーはイマイチ”という意識がある。

ゆえにGPS・ビーコン未接続・25度傾けて設置のこの状態では期待していなかったが・・・
しかし僕の予想は見事に裏切られ
一般道と並行する入り口にもかかわらず
スムースに高速へのスロープを認識、(ルート案内はさせていません)
無事首都高に入り
パナVGAご自慢のハイウェイスーパーライブビューに切り替わる。

無事会社にたどりつき一言・・・「
完璧だ・・・・」
そもそも本体を傾けて設置でどの程度問題があるかの検証のつもりだったが
終わってみればGPSが無くてもジャイロと車速、マップマチングのみでも
ほぼ完璧な自車位置を保つパナナビの実力を再認識する結果となったのでありました・・・

前記事でけなしてる?からフォロー・・・って訳ではなくマジで凄いっす・・・恐るべきパナナビ・・・
といいつつ・・・・カロでも試してみたいなぁ~~~
ちなみに、学習完了後のGPS外しテストは他のパナナビ(7700・9000)やデンソーナビラ
&○社ナビ(カロではない)でも過去にやったことがあるのだが○社ナビはお話にならなかった・・・・。

本来ならこのまま90度、180度、それ以外と色々検証したいところだが当社展示機は
作業ご依頼・店頭でお待ちになるお客様の為の貴重なアイテムなのでとりあえず今回の検証は終了。
又機会があれば試して見たいと思う。
ちなみに、

この検証はあくまで実験であり、横方向へ傾けて設置の場合の作動を保障するものではありません。
当社はパナソニック正規代理店であり、メーカーが0度以外設置不可と言っている以上、
基本的にそれ以外の設置は保障・お勧めできませんのであくまでご参考に・・・・・

おまけ
僕個人はパナナビ愛用者だが今回の検証で気付いたこと・・・
普段、25mスケールはめったに使わない。今回25mスケールで走行してたら
都心部でビル街に”A3””B5”などの表示が出ることに気づいた。そう地下鉄駅の出口番号。
複雑怪奇な?都心の地下鉄出入口の表示があったとは・・・個人的にはかなり使える親切表示です。


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