2005年9月某日 ビビッちゃう?シリーズ その1 出張取付   最近の車は・・・        
この仕事をやっていると(どの仕事でも同じかな??)
依頼を請けながらも”大丈夫かなぁ〜〜〜”とビビッって?しまうことが時々ある。
難しそうな仕事や見た事も聞いた事もない車種・・なんてのは
まぁ請けた時点で何とかなると思っているのでビビるよりも楽しみなのだが・・・
と言うわけでビビるパターンの事例その1、出張取付のお話です。

残暑も続く9月初旬、この日はナビ付の合間を縫ってハイヤー会社の整備工場に
出張でリアTV取付・・・・
基本的に当社ではガラスリペアー以外の出張修理・取付は請けていない。
出張の場合、人員の問題もあるが持っていける工具・補修部品に制限があるのが最大の理由。
経験のない車種はもちろん、よく知っている車種でも改造や後付け部品があると
”あ〜〜あの工具があれば簡単なのに・・・・と言うかアレがないとバラセナ〜〜イ!!”
となり、必要以上(見積もり以上)の苦労、最悪作業中断・不可などと言うことがありうるからだ。

その点、ハイヤー整備工場への出張は慣れた車ばかりだし
万が一工具が足りなくても工場で借りればOK、新しい車種でバラシ方がわからない場合も
工場に整備要領書が置いてあるので気が楽。

が、この日の取付車種は納車になったばかりの日産フーガ。
依頼内容はリアTVの取付。
いつものクラウンだったら1時間かからない仕事だが
フーガは経験なし。おまけに事前に整備要領書を見せてもらおうと思ったら
購入台数が少ないので買ってないとの事・・・・・
う〜〜ん・・・まぁ、大丈夫とは思うが工具はどれだけ持っていけばいいだろう???悩む・・・・
内装関係の作業の場合はそれほど特殊な工具はいらないが
逆を言うと一番使う普通のドライバーだけでもいくつかの長さを用意した方が
作業が大幅に短縮される場合もある。そう考えるとついつい車に積み込む工具が多くなる・・・・
それでも”万が一特殊工具が必要だったらどうしよう??”とビビりつつ・・・

結果”絶対にこんなに使わないだろうな”と言うほどの工具を積み込みイザ現場へ・・・
お〜〜ピッカピカの新車、フーガだ。
まずはチューナーユニットの取付位置を探して決める。
闇夜の日記にも前に書いたがハイヤーの場合、助手席シート下にユニットを入れるのはご法度。
基本的にはトランク設置なのだがリアTV(もしくはモニター)の場合、モニターケーブルが短いので
トランクに入れると届かない。まぁ、延長ケーブルを使えばよいのだが今回は予算の都合で延長は無し。
となると助手席足元付近に設置するしかない。ハイヤーの場合助手席は
殆ど使用しない(一番前に出して後席を広く取る)ので設置位置も比較的容易に決まる。
この位置に取付け可能なことを確認したら後は一気に作業にかかる。

まずはトランク内の内装をチャッチャトとはずし(クリップ類でとまっているだけなので
内装外し工具を使用)
リアガラスにロッドアンテナを貼り(
走行中も視聴するリアTVなのでアンテナは感度重視でロッドが基本
アンテナ線をクランプしながらトランク内の配線通し部へ・・・・
次にトランクから室内に線を引き込む為、室内側をバラにかかる。
リアシート下側を外しリア側サイドステップ、上側シート横の内装を外し・・・・
(すべてクリップ止めなので
と内装外し工具でOK)
ここでリアシート(背もたれ側)を外さなくても配線が通るかどうかを確認。
これが唯一の難関と言うか懸念していた点。クラウン系だと外さなくても簡単に通せるが
日産系は外さないと通せない&通しにくい。(プレジデントは外さないと無理。シーマ・セドリックは
 ハズさなくてもイケるがチョッと面倒)でもって、可動式のリアシート(背もたれ側)を外すのは
結構面倒なので外すか否かで作業時間&手間は大きく変わる。
幸いにもこの車は外さなくてもイケそうだったのでマル秘テクニック?を駆使しアンテナ線を
車室内に引き込む。
可動シートに配線が絡まないようタイラップ(結束バンド)で
元々通っている配線にそってとめていく。あまったタイラップを
ニッパーで切り取り・・・・
次に助手席側フロントサイドステップ・キックパネル・助手席側アンダーパネル・Bピラーを外し
カーペットをめくる。(すべてクリップ止め)
次に助手席へッドレストにステー&モニター・ケーブルを取付、(すべてはめ込み)
ケーブルをカーペット内の配線にそってシートレールに咬まない様シートレール下を通し
(テクニック?を使用すればシートは外さなくてもOK)リアから持ってきたアンテナ線とともに
チューナーユニット設置位置に持って行き接続、ユニットを置く部分を平らにする為
カーペット下のスポンジを
カッターで切り取りユニットを両面テープで固定。
後は電源線2本(アース・アクセサリー)の接続だがアース線はキックパネル内に
アースポイントがあったので
10mmのラチェットを使いボルトを緩めてアース線を接続。
最後のアクセサリーは・・・センターコンソール部のシフトパネル&小物入れを外すと
(ここもクリップのみ)シガーライターソケットの配線が見えるので
チューナーユニット部からカーペット下(ブロワモーター付近を避ける為)を通して
コンソールまで引き回し(チョッとテクニック使用)シガーライターソケットのアクセサリー線
(テスターをあてなくても見れば解ります。プロですから・・(^^ゞ・・)
にエレクトロタップで接続。(
プライヤーで圧着)電源オンし作動確認しながら
ヒューズ部等、振動で音が出る可能性のある部分を処理しつつバラした各所を取り付けて・・・
無事作業完了。実質作業時間1時間弱・・・とは言え暑かったので休憩時間が長かった
(汗ひいてから作業しないと新車&明るいベージュの内装が汚れるから・・・って事にしといてください)
ので2時間くらいかかりましたが・・・・・・

さて、話の本題はここから・・・・!?

作業を終え、片付けている時に気づいた驚愕の事実!!!!
そう、この作業で・・・
ドライバーを1度も使用していないのだ!!!!!
それどころかボルト・ナットを緩める(締める)工具も10mmラチェットを一回使用したのみ!

後はすべて手と内装外し工具(2重類使用)とニッパー・プライヤーのみ!!!!!
アレだけ入念に工具を用意したのに!!!すべては取り越し苦労・・・!?
つーか最近の車ははめ込みが多いって過去記事でも書いたけど
ここまでとは・・・・驚きを通り越して一瞬ボー然となってしまいました・・・・・・

そして。。。。その数日後、今度はナビフルキットをゼロクラウンに取付・・・・・
この時もやはりドライバーは1度も使用せず!!!!!!!!!!!
いやぁ〜〜〜数年前だったら考えられない・・・・・
時代の流れにより物事は何でも進化する。車の電子関係など特に顕著。
それはわかっているが物理的な取付に関してはやっぱりネジやボルト・ナットが基本と
思っているのでこの事実はなんだか衝撃的でした・・・・・・・・ってお話でした。

でも本当は腕のなさ?を補う為に高い工具取り揃えているのに
活用できなくて悔しかった??ッて話だったりしたりして??


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