2008年3月 ご希望ならば・・・2 ロックフォードシステム全交換!? アウトランダー編 | ||
オーディオやナビ等カーAV に関しては純正よりも市販品が良い・・・と言うのが定説ですが 近年は自動車メーカーも車のアピール&売上アップ?の為、AVオプションの充実に力をいれ 純正でも市販品に負けない魅力的なAV機器オプションも増えてきました。 オーディオに関してはオーディオ(スピーカー)メーカーとの連携で 昔から有名な?BOSEシステム・マッキントッシュ、近年でハーマンカードンやロックフォード等々・・ これらのシステムの場合、その音が気に入れば良いのですが 万が一、後日不満が出てシステムアップや変更したい・・って時に問題が出る場合があるのが難点・・・ と・・・前置きが長くなりましたが今回の作業はアウトランダーロックフォードシステムの全交換。 お客様は以前当社にて他のお車(BOSE仕様車)に楽ナビ2DINHDDをご購入・お取付頂いた方で その後、もう1台、アウトランダーロックフォード仕様をご購入と同時にディーラーさんにて 楽ナビANIC-HRZ009Gを取付けたとの事。 アウトランダーロックフォードシステムの場合、ヘッドユニットの交換は ビートソニック社より専用のアダプターが発売されているのでこれを利用すれば ディーラーさんでも量販店でも簡単に交換は可能なのです。 で、しばらくご使用なられていたようですがどうも音が気に入らないとのことで当社にご相談頂きました。 お客様曰く「モヤがかかったような音、音質劣化している」との事・・・ このお客様はロックフォードの音も楽ナビHDの音も他のお車で体感済なので 原因はアダプターを使用していることによるものでは無いかと推測されました。 (純正アンプを流用するアダプターの場合、ゲインを減衰させる段階で劣化する場合もありますし このお車で使用されているものは2ch出力だし・・・) そこで、ご相談の上、対処方法としては 1.ヘッドユニットを純正に戻す。ナビはオンダッシュのHRV002を新規設置 →音は確実に本来のロックフォードの音に戻るが楽ナビHRZ009は捨てることになるのと お客様御希望のナビでのiPod操作が出来ないのがデメリット 2.ナビはそのままでアダプターは使用せず、スピーカーシステムを市販品に交換する →ナビを無駄にする事無くiPod操作も可能だが純正ロックフォードシステムは捨てる事になる。 この2方向でお客様とご相談。 当社としてはこの段階ではロックフォードシステムの交換がどの程度の作業で可能か不明である事と 市販品のスピーカーに変えたとしてどの程度の音になるか&お客様のお好みに合うかは 明確に言えない&・・・なんと言ってもせっかく気に入られてご購入になった ロックフォードシステム仕様車なのにそのシステムを全部取っ払って 市販品にすべて付け替えるなど恐れ多くてこちらからは言い出し難い・・・・ と言うわけで無難&確実に音質が元に戻る1.をお勧めし、一旦はこれに決まりました。 いざ、作業当日の事、ご来社なさったお客様はまだ1.か2.か悩んでるご様子・・・・ 通常、作業当日になっての大幅変更やキャンセルはご遠慮頂く所なのですが ここまで根本的なところで迷っているとなると話は別。 当社のモットーはお客様にご満足頂けるサービス&技術。 お客様の気持ちが固まらないまま作業して取付後にお客様が後悔するようでは話しになりません。 ならば・・・・と言う事でこの日はとりあえずお車をお預かりし 2.のスピーカー交換を行った場合の費用と予想される状況をより正確に近く把握する為、 現在のロックフォードシステムを実際にバラして検証する事にしました。 そう、このロックフォードシステム、メーカーの宣伝では 独自のチューニングとデッドニングを徹底し・・・・みたいな事が書いてあるので 僕の不安は「普通に市販スピーカーが取付できるのか?&お客様の望む良い音になるのか?」 と言うこと。&個人的に車両メーカーの言う徹底したデッドニングとはどの程度の物か?の興味。 ここからの作業はすべて工場長が担当したのですが 数時間後、様子を覗きに行き工場長にどんな感じか聞いてみると・・・・ 工「あ〜これなら普通の市販スピーカーにしてデッドニングすれば確実に今より良い音になりますよ」 僕「へ?確実にって・・・なんでそんなに言い切れるの? それにデッドニングって最初からしてあるんでしょ?」 工「だってこれ見てくださいよ。スピーカーは普通にリブ止めで入ってるだけだし デッドニングっていったってごく簡単なもので隙間だらけ。制振も特にしていないし・・・」 どれどれ・・・・ な・・なるほど・・・・確かに固定も普通だし、デッドニングも 鉄の板と樹脂の板が追加されてるようだがその程度。。。インナー側も普通の処理しかされていない。 スピーカーにはロックフォードのロゴがあり、そこそこのつくりではあるが 見た目では市販スピーカーのちょっと上位モデルの方が良さそうな気もする・・・ 言い方は非常に悪い(と言うか気を悪くされる方もいるかもしれませんが・・・)が ハッキリ言って・・・・普通っぽい・・・・と言うかどうってこと無いような・・・・(^^ゞ そして”MADE IN CHINA”の記載も・・・・・ (別に中国産が悪いといっているわけではありませんのであしからず・・・・) ちなみにロックフォードシステムのヘッドユニット(ディーラーで外し済)&アンプは ”MADE IN JAPAN”ですが”MITSUBISHI”の記載だけでロックフォードのロゴはありませんでした。 まぁ、他のなんたらシステムでも殆どはスピーカーブランドの話で スピーカー&アンプがブランド、ヘッドユニットはノーマルの場合も多いのですが このお車のシステムの場合、アンプもロックフォードロゴが無いのはちょっと寂しいかな??って感じです。 で、工場長の「確実に良い音になる」の言葉を信じお客様にご報告&最終お見積もりし、 後日ウーファースピーカー含む全スピーカーの交換&デッドニング、純正アンプの撤去、 更にお客様のご希望「どうせやるなら外部アンプも導入」に沿い、 外部アンプも追加して作業となりました。 各機器はコストバランスも考慮した工場長の選択で フロントスピーカーはカロTS-C07A+インナーバッフル+デッドニング、 リアスピーカーはカロTS-J17A+インナーバッフル+デッドニング、 これらの駆動アンプにカロPRS-D8400、 ウーファースピーカーはアルパインSWS-1042D、駆動アンプはカロPRS-D8200で組んで見ました。 当然、各スピーカー線もすべて引き直しです。 ↑は作業中の写真。ちなみに元々のウーファースピーカーは ←こんな感じ。アルパインSWS-1042Dだとウーファーボックスに いい感じで収まりますがそれなりの加工が必要です。 さて、出来上がりの音は・・・・・ 残念ながら僕自身は完成時には不在で 会社に戻った時にはちょうどお引渡しが終わり お客様がまさにお帰りになるその時だったので 窓越しにご挨拶だけすると同時に「音はどうですか??」と聞くと 「霧が晴れた感じです」と満足そうに答えて頂けました。 その後、工場長に聞いてみると 組みあがりテストする直前にお客様がご来社になってしまったので じっくり検証は出来なかったようですが 工場長の耳では”かなり良い音になった。音の抜けが明らかに違う”そうです。 そりゃあそうでしょう・・・と言うか今回の作業はすべて工場長に任せたのですが 工場長は自分が「確実に良い音になる」と言った以上、 より一層取付に気合が入ったのか?スピーカー設置やデッドニングは勿論、 配線の取回しにも相当気を使ったらしくムチャクチャ時間をかけて丁寧にやってました。 これで音悪かったらお客様は了承済だったとしても 会社の立場からして僕から罵倒されるのは目に見えてますから(^^ゞ さて、今回のオチは・・・・車両メーカーの純正(オプション含め)グレードアップシステム。 確かにノーマルよりは良い音がするでしょうが 音の好みは千差万別なのに対し決まった音になってしまいます。 又、使用部品もノーマルより良いとは言え、元々グレードアップ用に作られている 市販品と同等程度です。そう考えると後々音に拘りたい・システムアップしたいという 希望や可能性があるなら最初から市販品を考えた方が選択の幅は広がりますし コスト的にも無駄が無いでしょう。(市販オーディオの場合。コストはピンキリですが・・) 今回の例でも結果的にお客様のご希望に沿えましたが元もとのロックフォードシステム間連は すべて取り払ってしまったわけですから・・・・・・ あ・・又どこかからクレームが付きそうな結論でしたかね。。 |
のTOPへ | ||