2010年7月 よくあるご質問への回答? バックカメラの埋め込みって・・・  フィアット500他
今回はふざけた?オチ無しで真面目な取付に関するご参考のお話。
    
それは6月末の事、メールでのお問い合わせ内容は
現在付いているバックカメラが目立つので埋め込んで欲しいとの事。

このバックカメラの埋め込みに関しては
”純正位置に埋め込み出来ますか?”とか
”埋め込み出来るカメラはどれですか?”等の
ご質問をよく頂くのですが、昔のバカでかいカメラならともかく、
現在の市販カメラはどのカメラもそこそこ小さいので
埋め込み出来るかどうかはカメラの問題では無く車両側の構造の問題であることが殆どです。

*もちろん、構造上埋め込みが難しいお車でも
技術と費用を?を駆使すれば埋め込みは可能ですけど、
ここでは現実的な範囲(普通の料金で取付出来る範囲)でのお話とさせて頂きます。*


最近の国産車ですと、多くの車が純正カメラをリアのガーニッシュ部分に取付るようになっており、
そこにはスペースがあるので埋め込みは比較的簡単です。
又、昔の車でもガーニッシュ部分にスペースさえあれば問題ありません。
例えばこちらは新型プレマシー。
純正カメラはナンバープレートの左上の
ガーニッシュ部に埋込みされます。


市販カメラを後付する場合、
取説通りだと両面テープでガーニッシュ部に
ぺタっ
となりますが、
どの道、配線を通すのにガーニッシュ部を
外しますから、それだったら
その部分に埋め込みしても手間はたいしてかかりません。
ガーニッシュはこんな感じで外れます。

でもって、ひっくり返して裏側を見てみると・・・・・

純正カメラが着く場所には、
なにやら使用していないネジ穴が・・・
純正カメラの場合はココに切込みを入れて
カメラを出し、ネジで固定するのです。

ですが、市販カメラの場合は、
別に無理にこのネジ穴を利用して固定する必要はありません。
要はスペースさえあるのなら、
そこにカメラが収まれば良いのです。

ゆえに、カメラが出る部分だけ切り取ってしまえば良い訳です。
(写真の赤丸部分を切り取ります。
 ちなみにココは防水の必要はありません。防水するのは
 ガーニッシュとボディの取付面
です)
ちなみに最近のトヨタ車だと
切り取らなくても最初っから
蓋になってるだけの車が殆どです。
ゆえに、その蓋を外すだけ。
他メーカーは切り込み線が入っている
ってパターンが多いです。

くどいようですけど
線は無くてもスペースさえあれば
問題ありません
で、市販カメラの場合、カメラの固定は
ボディ側にカメラに付属の台座&両面テープで
ぺタッとしちゃいます。
特別な加工は殆どの場合要りません。

ただ、注意するのはその貼り付け位置。
ガーニッシュの穴を開けた部分に合わせるのは
当たり前だのクラッカーですが高さも重要です。

上の方につければつけるほど、埋込み度は高くなり、
より目立たなくなりますが、調子に乗って
埋め込みすぎると見える角度が狭くなってしまい、
せっかくの広角レンズが大無し&役にたちません
又、取付位置は勿論ですが、カメラの角度も重要。
でもって、これらは組上げてから調整するのは困難なので
組み付ける前に、実際の映像を確認しながら
ベストな位置を決めます


車種によってバンパーの出っ張りや
ガーニッシュ形状は異なるので
必ず実際の映像で確認することが重要
です。


で・・・こんな風に出来上がり。
この手の車種なら余計な工賃も発生しないで
埋め込みは可能なのです
んじゃ、簡単に埋め込み出来ないパターンってのは?

というと
←こんな風にナンバープレートがバンパーに
ついててそこにカメラをつける場合。

この場合は穴あけ+バンパーの裏に
カメラを固定するステーを付ける為、バンパー脱着等、
工程が多くかかるので通常料金では出来ません。

それより何より、この低い位置で埋込みしてしまうと
後方の上部が見えなくなってしまうので意味が無い
のです。

ゆえに、この手の車種では埋込みはまずやりません。
他にも埋め込み出来ない場合として、
ナンバープレートを外さないと
ガーニッシュ部が外せない車
の場合は
リアのナンバーは封印してある=ガーニッシュが外せず
加工が出来ないのでNGとなります。
(新車購入時のナンバー装着前のみ加工可能なので
 ディーラーさん経由の場合しか出来ません)


←ガーニッシュがこのような形状でナンバープレートが
バックドア鉄板部に貫通している場合は
ガーニッシュが外せません。
ただし、この写真のランクルはガーニッシュを外さなくても
内側から純正カメラが取付出来るようになっているので
それを利用すれば市販カメラも埋め込み可能です。
それと、もうひとつは、ガーニッシュ部が薄くてスペースが無く、物理的にカメラが入らない場合・・
となります。


ここで話は冒頭に戻り・・・・この日カメラの取付け直し(埋め込み)の
お問い合わせがあったお車はフィアット500

フィアット500は僕の記憶ではガーニッシュ部が薄くて埋め込みは出来ない筈・・・・
で、お断りしようかと思ったところ、メールに添付されていた写真では
パナCY-RC51KDがしっかり埋め込みされている!!

あれ?僕の思い違いか?それともこの写真が何か技を使っているのか???
なんにしろ、他店(もしくは他人?)が作業できているものを
「うちでは出来ません」と言うのは最大の屈辱。

実際にやっている例があるのだから出来ないわけが無いのだ!
と意気込みつつ、メールでは控えめに(実はちょっと不安だったりして・・・)
「とりあえず拝見して・・・・多分出来ると思います」と・・・・・

そしてイザご来社。そのときの取付状態はこんな感じ。
これは・・・・某お店が独自に開発販売していた
ちょびかめってやつですね。
このカメラ発売当時は市販カメラはまだバカデカク、
オリジナルのステーも合わせてナカナカイケてるカメラでしたが
今こうしてみるとやっぱりみっともない。。。。

ちなみにこちらのお客様、その発売・取付元にも
「埋め込み出来ないか?」と相談したそうですが
アッサリ「無理です」とバッサリお断りされた
そうで・・・・・

しかし、確かに改めてみてみるとガーニッシュ部が薄く、
埋め込みは難しそう・・・・・・
しか〜〜〜〜し!
遠いところ御来社頂いているのに「やっぱり無理ですねぇ〜〜」
とは言いたくないし、何より取付けている例の写真があるのだ。
くどいようだが出来ないわけは無い!それとも・・・あの写真には何かウラがあるのか・・・
何かウラが・・・・裏が・・・・・・裏??

と・・・・おもむろにバックドア内張りを外し、ウラを覗いて見ると・・・・・・
なる程ね!やっぱりウラがあったか!・・・・・(^_^;)

写真で観たカメラ埋め込み位置のちょうど裏がキーシリンダー取付用の為か
バッチリ穴が開いている!!こいつを利用して裏からカメラを固定すれば・・・

イケるぜ!!
後はコイツをチョイチョイッと加工。

電気屋なのに半田小手は苦手な僕ですが
(くどいようですが電気屋としては・・・と言うレベルです)
ベルトサンダーとリューターには自信があります(^_^;)

でもって、カメラステーもちょいと加工し、

今回の取付では防水がキモになるので
その部分は丁寧かつ慎重に作業し・・・・・

結果は・・・・・
ハイ!出来上がりです。

↑の象の鼻みたいだったカメラが見事に引っ込みました。

モチロン、バンパーラインも取付位置より後方上部も
キチンと確認できます



と。。。まぁ、このフィアットでは少しだけ
電気屋の技を使ってますが
上記のように国産車では基本的にカメラの埋め込みって
さほど厄介な話ではないのです。
ただ、それを断るお店が結構多いのは
単にやる気・・・・の問題でしょうか・・・・!?

オマケ

ちなみに、ガーニッシュ部が薄い車種に
ウラ技も使わず無理やり埋め込みすると・・・・・こうなります。。。。(>_<)





ちなみにこれは当社従業員の車・・・・
お金を頂いてやった作業ではありませんのであしからず。


と言うか・・・・・パナのカメラなんだから
白キャップぐらいつければいいのに・・・・・・


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