2012年 4月 まじめな解説 埋め込み専用サイドビューカメラ取付説明編 |
さて、今回はブログでも予告の通り、修理日記と言うより
現在バカ売れ中のサイドビューカメラの取付について簡単に解説を書きたいと思います。
このカメラ、当社での取付はもちろんですが、
ここの所、同業者やお客様から、購入のみのご希望も多くなっております。
が、なにせオリジナルブランドの悲しさ?か大手メーカー製に比べると
取説は不親切、その他注意事項もありってことで
当社以外での取付だと戸惑うこともあると思いますので・・・・
ただし、このカメラは取付が簡単と言うのも特徴ではありますが
それでも取付にはそれなりの道具と技術が必要ですので
DIYで・・・と言う方はその点充分ご注意ください。
又、記載はあくまで代表的な例を中心に書いており、 車種によって作業難易度や手順も変わりますのであくまでご参考としてください。
では、本編
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まずは車室内に電源&映像ケーブルを設置します。
←ものはこれ ここでこの製品の一つ目の難点。このケーブル・・・・ 長すぎます・・・・・ 正直、2mもあれば充分なのですが、映像線8m、 電源線4mとメッチャ長・・・・(今後改善予定ですが・・・) (2012年10月追記:現在改善され短くなっています) ゆえに、この束はバラバラにせずに、
電源線&映像線とカメラ接続部を必要な分だけ出して 残りはまとめたままにしてグローブボックス裏等の
適当なスペースに設置します。 |
緑のプラグはカメラとの接続口ですのでドアハーネスが来ている
助手席(カメラを助手席につける場合)足元ドア側に出しておきます。 黄色いRCAは映像線なので接続する機器のRCA入力に接続します。 赤い線はカメラの電源なのでACCや起動スイッチ等、使い方に応じて接続します。 ヒューズは入っていますがギボシ端子にはなっていないので
ギボシ端子オス&スリーブを別途用意します。 黒はアースに。こちらも端子はついていないのでクワガタ端子等を用意します。
で、問題なのは緑の線。こちらは正像・鏡像の切替端子になっています。
正像で使う場合はアースに接続し、鏡像で使う場合はどこにも接続しません。
サイドカメラとして使う場合は殆んどがドアミラー部より前方を映す使い方になるので この場合は正像ですからアースに落とします。
黒線にクワガタ端子をつける時に一緒にかますのが良いでしょう。
もし、後方を映す等、鏡像で使う場合はこの緑線は切断しテープ等で絶縁しておきます。
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と、この配線が終ったら一旦カメラを接続し画像を確認します。
これはもちろん、システムの確認の意味もありますが
もう一つ重要なポイントが。 と言うのもこの製品の2つ目の難点。
このカメラ、ご覧のように球状なのですが、
レンズの向きが見た目では分からないのです。 (2012年10月追記:現在改善されシールが付いています) レンズの横に角度調性用の穴が2つ空いており、 これを結んだ線が水平位置なのですが どちらが上か下かはわからないので、一旦仮接続し、
画像を確認、レンズの向きがわかるよう印をつけておきます。 |
さて、次はいよいよカメラの取付。
このカメラは埋め込み前提に作られているので
他のサイドカメラに比べると取付は簡単です。 車種によってはドアミラーを外さなくても取付可能ですが
安全のためにも外して作業した方が良いでしょう。
ドアの内装をはがし、ドアミラーから来ているハーネスの
中継部を外し、ハーネスが抜けるようにしたらドアミラーを外します。 |
次はミラーを外します。
国産車の多くは4か所トメ、
下2か所はハマっているだけですが 上2か所は爪になっているので 下から浮かして引き抜く感じになります。 このパターンではない車種や輸入車の場合でも 基本はハメ込みですから ハメ込み位置を確認して丁寧に取り外します。
この作業やハメ込み位置確認の際に、
ミラーの端っこをもって力をかけてしまうと
簡単にミラーが割れてしまうので充分注意してください。 ミラー自体に力をかけてはいけません。
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ミラーを外すと、車種によっては それだけで設置可能部が確認できます。 |
が、
このように設置位置が見えない場合は更に分解します。 モーター部をネジ3本外して外すと・・・
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こんな感じで設置可能位置が確認できます。 |
又、車種によってはこんな風に分割されます。
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どの場合でも、要はこれだけのスペースを確保できる場所を探せば良いのです。
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その際はこのゴムのルーバーリングを置いてみれば簡単です。 |
可能ならできるだけ外側の方がタイヤやホイールが
良く見えますが根本でも充分確認できます。 前方の遠くを見たい時は少し前面のカーブにかけてやると 遠くが見やすくなりますが
あまりRがきついと安定して固定できませんので 注意してください。 段差があるところも厳禁です。 |
このくらいなら大丈夫ですが。
基本的には底面の平らなところでも、後はカメラの向きの調整で
殆んどの見たいところはカバーできますから超神経質にならなくても大丈夫。 見た目と取付けやすさで決めればOKです。
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位置が決まったらあとはホルソーで一気に穴をあけます。
21mmのホルソーは必須、これが無ければ話になりません。
この際、キレの悪いホルソーを使ったり、
穴をあけるときに途中で止めてしまったりすると
切り口の塗装面が欠けてしまったりする
恐れがあるので注意してください。 又、貫通した勢いでその先にあるパーツを傷つけないよう、 養生&外せる部品は外して作業した方が確実です。 |
穴が開いたらそこにゴムのルーバーリングを入れます。 |
この際、ミラー側の幅が薄くしっかり固定できない場合は
付属のOリングを入れてしっかり固定できるようにします。
今までの施工例では国産車の多くはOリングが必要で輸入車では不要でした。
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ルーバーリングを固定したら内側の上に付属の金属クリップを付け、 内側へのカメラ脱落を防ぎます。 次にカメラ本体をルーバーリングに押し込んで固定します。 この際、先に確認した向きに注意して、 極力最終的な向きに近い位置で取付けましょう。 |
後は配線を組み付け時に
噛み込みの無い様に注意し、 純正配線に沿って引き回します。 最初の難関は可倒部のシャフトを通すところ。 輸入車の場合はかなりスペースに余裕があり
楽なことが多いですが 国産車の場合、車種によってはキッツキツなので
必要な場合は潤滑剤等を使い通します。 |
カメラケーブルの先端はこの様になっています。
極細のストレートジャックなので比較的通しやすいですが 横に力をかけると先端が折れてしまうので注意してください。
ついているタグは邪魔なので剥がすか切り落とします。
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可倒部から出たところは噛み込みに注意。
後は純正配線と一緒にまとめて、ドアにミラーを取付けます。
ミラー(鏡部分)は先につけておいてもOKですが
ミラーを外しておくとカメラ部が内側から触れる車両なら 後から付けた方がカメラ角度の調整時に楽です。 |
ドアミラーを取付けたら、次はドア内部を
純正配線に沿って引き回します。 特に、ドア内部にはガラスの開閉機構があり、 下手な配線をするとガラスを上下したら配線が切れた・・・・
なんてことになりますので 必ず純正配線に沿ってきっちり引き回して下さい。 |
この際、配線を確実に回すためには
スピーカーの脱着等が必要になることが多々あります。 スピーカーがリベット止めになっている車種の場合、
復元するにはリベッターが必要になりますので難易度&必要工具は増えます。 |
次にドアのチューブ部分もきっちり中に配線を通します。 |
この際は室内側の接続部を抜いてチューブごと
手前に出してしまえば作業しやすいです。 あとはそのままチューブを戻せばカメラ配線も車室内側に出ますので 先に設置したプラグに接続すればOKです。 |
ただし、車室内とドアからのケーブルの接続部が
鉄板部分でコネクターになっている車両の場合、
この最後の部分が難関になります。 コネクター方式の場合、カメラ配線を通すスペースはありませんから 何とかそのスペースを作って通すのですが、
これは難易度が高い&失敗すると大変なことになりますから 具体的な方法は記載致しません。 |
これが難しい場合は、チューブの途中に切れ目を入れて
カメラケーブルだけ取出し、 コネクター近くのメクラ穴から配線を通しましょう。 その際はきっちり防水を忘れずに。
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接続が終ったら最後に、
実際の画像を見ながらカメラの角度調整です。 これができるのがこのカメラの最大の利点でもあります。
付属のUクリップをレンズ横の穴に挿して調整します。 とは言ってもかなり固いので少しづつ動かします。 クリップは弱いので極力根元をもって動かしても
すぐに曲がってしまいますが気にせず調整します(^_^;) ちなみにクリップは普通の文房具の
クリップ等でも代用できます。 |
普通は左フロントタイや周辺をモニターするので
←こんな感じですが |
もっと前を見たい時はこのクリップで動かすだけで・・
←このくらい前も確認可能です。 左ハンドル車の場合は前目にしておくと
右折時や追い越し時にも重宝するでしょう。 と言うわけで今回は特にオチも教訓も無く、単なる解説でした。 まぁ、取付に関しては当社にお任せ頂くのが一番ですが・・・・(^_^;)
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