2007年3月 車業界の裏話? 解体屋さん 車は最後にどこへ帰る? | ||
過去にも書いた通り、HPやブログに車種をあげて取付例等記載すると その後、同車種の取付依頼が多数来るというのはお決まりのパターン。 その中でも去年から現在まで最大のブレークとなったのはMC後のプジョー307CC。 その発端となったのは言わずと知れた?過去記事 ”ビビっちゃう?シリーズ その2 警告ランプ点灯!? new307CC編” そんなこともあり、このMC後最初の307CCは僕自身とても思い入れの深いお車です。 又、元々乗り物好き(特に飛行機)な闇烏さんの個人的好み?で ”この人のブログは面白い!!”と記事内にリンクまで貼ってあります。 このHP内で個人のHPやブログにリンクを貼っているのは「リンク」ページで1部個人サイトがあるのみで 完全な「お客様のページ」ではこの方だけなのです。記事はちょうど1年前。 先日のこと。リンクを貼ってあるページはすべてチェックしている闇烏さんから >ふうこ号廃車の危機。要ブログチェック と・・・え!?とばかりにこのお客様のブログをチェックすると・・ 新車納車1年を待たずにもらい事故(思いっきり追突された)にあってしまったようです。 *詳細はお客様ブログ”★Blueforceはてな分遣隊★”(うち、307CC関連は”蒼き獅子307CC”)にて* 上記の通りこのお車には思い入れが強いのでなんとも言えない気分になるが ご本人の心痛は僕の比ではないだろう事は明らか。 つけたばかりのナビをどうするのか気になるところだがこちらから連絡するのも余計なお世話だろうし・・ すると数日後、このお客様より今後のご相談でメール&電話が入る。 なんと言っていいか言葉が見つからない・・・・ 当社では何度も御来社頂けるリピーターの方が多く、これは非常に嬉しいし 短いサイクルでのナビ載せ換え・新規購入なども 理由がお客様の趣味でお車買い替えなどだと 商売的にも非常にありがたい限りなのだが、あって欲しくない事故による廃車・・・ これはいくら商売的に仕事が増えるからと言って喜べるものではない。 結局お車は廃車。当社にてご購入・お取付つけたナビも一緒に・・・ 後部大破だがフロントは生きてるのでナビはもったいないが お車はすでに解体屋さんへ搬送済だし保険屋の絡み云々で取り外しは出来なさそう・・・ が、数日後にお客様よりご連絡があり、交渉の結果ナビ取外しOKとの事。 ただし、当然の事ながら解体屋さんに行って自分で外さなければならない。 お客様は「教えてくれれば自分で・・・」とも仰っていたが やはりそれは不安もあるし・・・・(ナビは取付時よりも取外し時に壊しやすい) 当社が出張修理が出来る体制なら喜んで?取り外しに行くのだが 当社の現状の人員&仕事量では一般のお客様の出張対応は不可能。ゆえに 通常当社では出張修理はフロントガラス修理を除き一切は請け賜っていないのだ。 しかし!!このお車&お客様は上記の通り特別な思いいれがある。 となれば仕事では無理でも僕がプライベートで行けばいいのだ!! と言う訳で以下は仕事の「修理日記」では無く・・・あくまでプライベートでのご報告。 (くどいようですが当社では現在一般のお客様への出張修理は一切請け賜りません) 車関係の仕事をしていれば絶対誰でも知っている言葉「解体屋」。 僕自身、勿論知っているし話をすることもあるのですが実際に自分で行ったのは初めて。 いかにもそれっぽいゲートをくぐり敷地内に入ると・・・・ そこはまさに漫画に出てくるように車が山積にされていた!本当に山積なのだ。 車種は高級外車から営業用バンまで多種多彩。殆どペシャンコになっている車から まだちょっと手直しすれば乗れそうな車まで・・・・しつこいようだが山積み。 2重3重に車が重なって並べ(放置!?)てあるのだ!!こりゃスゴイ・・・・ その光景はなんとも言えない気分・・・・悪い言い方をすれば車の墓場に迷い込んだ気分・・・ その中に1台だけよけて(話してあったので)お目当ての307CCがあった。 大破した後部は雨漏りしないようしっかりシートで覆われている。 フロントは無傷なのでシートで隠された部分を気にせず前だけ見ればきわめて普通の状態に見える。 乗り込んでナビを外す作業時も後ろを気にしなければ普通の車とどこも変わらない。 ただ、この日は風が強く(何かを嘆くような春の嵐だった)、 風が吹く度、事故部を覆ったシートがバタつく音だけが耳に残った。 解体屋さんが遠方にあった&仕事が終わってから行った為、作業は暗がりの中。 山積みされた車の合間で、持ち込んだハンドライトの薄明かりのみで ナビを取外すその様は、なにやら窃盗団のようで 何も悪いことをしているわけではないのだがついついコソコソしてしまう・・・ ナビ取外し作業は慣れた車&自分で手を入れた車なので順調・・・・ だが、自分で言うのもなんだが・・・あまりに丁寧な配線回しでちょっと閉口・・・・ ナビつけて1週間で載せ換える?ハイヤーならクランプ(配線を固定する)は最小限にするのだが バリバリの新車時にナビ付けしてるので、取外す時の事など考えずに10年使ってもトラブルの無いよう キッチリ取り付けてあるのだ。そのクランプを一つ一つ外すたびに 「こんなに早く取外すことになろうとは・・・・」と虚しさを感じつつ。。。何とか終了。 解体屋さんの担当者に作業が終わったことを報告した際、 興味があったのでちょっと聞いてみた。 僕「このお車、この後どうなるんですか?スクラップにして廃棄?それとも部品取り? 直して売っちゃうって言う方法もあるんですよね?」 坦「う〜〜ん、思案中です。ベンツやBMだったら中東あたりに輸出しちゃえば どんな状態でもお金になるんだけどプジョーは中東じゃ人気無いんで。部品とりかなぁ〜〜」 僕「え?やぱっり廃車になった車を直して売っちゃうってよくあるんですか?」 坦「ええ、向こう(中東あたりのことか?)じゃ高値で売れる車が出来ますよ」 う〜〜ん・・・・やっぱりそうなのか。単純に考えるとグチャグチャになった車を 走るよう(売れるよう)再生するだけでかなりのお金(手間)がかかって 割に合わないんじゃないかと思っていたのだが、 スクラップを輸出して現地で組み立て作業すれば人件費も安いし充分元が取れるようだ。 向こうではとにかく形になってて走って曲がって止まれば良いらしい・・・・・ なんともズゴい世界だが。。。。 今回のお車は後部大破だがフロントはダメージ無しで自走も可能。 ゆえに、廃車後他の車種(同じ307CCだと後部のシステムが複雑)の後部と繋ぎ合わせれば 比較的簡単&原価がかからず新しい車が出来るそうだ。 そうして出来上がった車は・・不謹慎だがちょっと見てみたい気もする。。。。 で、皆さんは自分が乗っていた車のその後を考えた事がありますか? 下取りに出したのなら中古車として誰かに乗られて新しい人生・・もとい車生を送っているでしょう。 が、廃車にする・廃車にしてくれと手続きした場合、 お勤めを終えたその車は安らかに鉄に戻ったと思いますよね。 ところがとんでもない話もあるもので・・・・ 当社で昔使用していた営業車。 いつも車検や整備を頼んでいた取引先の民間車検工場に廃車を依頼し、 廃車費用もしっかり払って引き渡した数ヵ月後。 某所より「お宅の社名の入った車が放置されている」と連絡が。。。。何故?!(◎o◎)?! なんと、廃車にした筈の車が登録こそ抹消されていたが車体は路上に放置されていたのだ。 廃車を依頼した工場によればちゃんと手続きして車体廃棄のみ下請けに任せたら その解体屋が放置したとの事だった。まぁこの工場は取引先(お客様)だったので あまり強くは言えなかったが真相はどうだったのかはわからない。 この工場にはもう一件ある。 事故を起こした僕の友人。車はフレームまで逝ってしまっていたが まだ新しく、少し直せば事故車としてではあるが充分乗れる&高く売れる状態。 が、この車に愛着のあった友人は「中途半端な状態で走らせるのは車が可哀相だから 転売や修理はせずに廃車にしてくれ。」との希望。そこで当時僕が一番信用していた この工場に廃車を依頼した。これでちゃんと鉄に返してくれるだろうと・・・ 後日、その工場の整備士の中でも個人的に仲良くしてもらっていた人から 「あの車さ、お前が廃車にしてくれって依頼したのにしっかり修理して転売してたよ。 50万くらい儲けたんじゃないかな?」と聞かされた。。。。酷い話だ。 と、話はかなりそれたが・・・ どうも僕の悪い癖?で自分が手を入れた車には愛着が出てしまう。 しょせんモノ(道具)である上、他人のモノなのに・・・ ゆえに、以前いらしたお客様が違う車でお見えになると 「あれ?前の車どうななったんだろう?苦労してエアコン直したのに・・」などと 余計なことを考えてしまうのだ。 今回は初めての解体屋さんで勉強になったことより 思い入れのある車の最後の姿?に自分で自分の仕事の後片付けを出来たことで 自分なりに納得できた一件でした。もちろん廃車に関しては複雑な心境ですが。 まぁそれは僕よりもご本人の方が遥かに複雑でしょうから僕の言う話でもありませんが・ 枝話ですがこの事故の件のお客様のブログを見た当時、新車納車が近づいていた闇烏さん、 「え?1年経ってない新車で車両保険入ってて、もらい事故なら保険で新車買えるんじゃないの?」 と大慌てし車両保険を見直し&ブログに記載したのはここだけの話です。。。 |
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