2015年2月 情報多き時代なれど・・・久々に一瞬ビビった?
              〜テスラモデルS ドラレコ&レーダー探知機お取付〜
今回のお話の内容はすでにブログでアップ済ですが、その前後のお話を・・・
 
まずはこの修理日記で2003年1月に
と言うのを書いているのでお暇な方はこちらをチョロット目を通して頂くと・・・・
 
要は題名の通り、経験や資料があるのとないのじゃ全然違う・・・って話なのですが
これはもう10年以上前の話
 
現在ではネットには膨大な情報があり、作業経験はもちろん、
見たことも聞いたこともないような車でもググれば
たいてい欲しい情報もしくはそれに近い情報は見つかります
 
ゆえに、見たことも聞いたこともないような車や
滅多にお目にかかれない希少車や超高級車
への
ご相談メールが来ても、それだけで
”え〜〜作業できるのかな?どんな手順で行けば・・・”なんて
ビビるってことはまずありません
 
まぁ、それは今でこそ・・・の話で、正直な話、
それまではごく普通の?電装屋であった当社が、HPを開設して一般のお客様から
様々な車種や取付・修理に関するご相談を請けるようになった当初(もう15年も前になりますか・・)は
経験や資料のない内容だと結構ビビってお話を進められないことも時々ありました。
 
で・・話戻って、ビビることの無くなった2015年、年明け早々にメールを頂いたのは
奇しくも上記アルファ166のお客様。ご依頼内容は”テスラ モデルSにドライブレコーダーを・・・”
 
ハイ、正直に言いますが・・・数年ぶりに?車名だけ見て一瞬ですがビビりました(^_^;)
 
テスラはもちろん知っていました。
僕のイメージの中では従来の自動車産業とは全く違う
シリコンバレーのベンチャー企業が電池とモーター組み合わせて
電気自動車作っちゃったって感じで・・・(^_^;)
 
ゆえに、
その構造やシステムは今までの車とは全く違うのでは??
そもそも12V電源なのかい??
と・・・ビビったわけです。
 
でもって・・・・とりあえずググってみると・・・・・・
電装品の取付はもちろん、整備等に関しての情報は全くと言って良いほどヒットしませんでした。
僕の知る限りネットでググって参考になる情報が出てこなかった車ナンバーワンでしょう(^_^;)
 
まぁ・・・そりゃそうですよね。走ってる車の台数自体が希少な上、
整備関係は全てテスラモータースで行うのが基本でしょうから。。。。
 
とはいえ、メーカーHPのスペックに「12V電源口」って書いてあるのを発見、
それに考えてみれば、各パーツは基本は従来の自動車部品の流用であろうから
完全異質な電気自動車とは言え、リーフやアイと同じく基本は12Vなのは
ちょっと考えればすぐわかりそうなものですね・・・・・(^_^;)
 
よっぽどテスラと言う車のイメージ(先入観)に惑わされていたのでしょう(^_^;)
 
とりあえず12V電源さえ取れれば、後は何の問題もないだろう・・・・ってことで
お客様にも「取付できると思いますので御来社下さい」と・・・・
 
 
ちなみに、その後、ご予約日になるまでの間、暇があればググってみてたのですが
やはり、役に立ちそうな情報はありませんでした。
唯一、お客様がメールで「このサイトに電源の取り方書いてあります」と
教えて頂いたURLのページがあったのですが
海外サイトなので日本語に翻訳してみるとイマイチ意味不明。。。
まぁ、でもこれは一部あとで参考にさせて頂きましたが。
そしてご予約日当日。
←こちらがご入庫。見た目も普通にカッコ良いですねェ〜〜
通常ならドラレコ+レーダー探知機のお取付なら
長くても2〜3時間
なのですが、とにかく資料もないし、
それ以前に車自体の操作も怪しいので
一晩お預かりさせて頂く日程で組ませて頂きました。
 
で、通常受付時はどのユニットを何処に
どんなふうに付けるか・・・ってのを
お客様とお打合せ、これに時間がかかるのですが、
このお車の場合は、
まずは取り扱い方自体を
お客様にきっちり聞いておかないと・・・・・
ってことで
それに時間が一番かかりました(^_^;)
もちろん、日本語の取扱説明書があるかどうかもチェック。

そしてお客様から取り扱い方についてご説明を受けている段階で一つ問題発生
 
今回のご依頼内容はドラレコとレーダー探知機の取付のみでしたが
ドラレコはオプションを利用し駐車中の録画もできるタイプだったので
一般的なACC電源ORイグニッション電源(システムオン時にのみ供給される電源)以外に
常時電源(システムオフでも常に供給される電源)も必要
 
まぁ、普通の車だったらこんなの全然問題ではないし、
同じ電気自動車のリーフだって資料が無かったとしても
システム電源をオンオフしながらテスターをあてて調べていけば
電装屋にとってはどーってことない話
です。
 
が!!!
この青い瞳のステラ・・・じゃなかった
テスラ モデルSにはシステム自体のオンオフスイッチは存在しないとの事(>_<)

(2015年3月追記:後日、パネル操作でオフにできることを知りました・・・失礼)
 
すべてがオートメーション化されており、キースイッチもないし、
プッシュスタートスイッチもないのです。
 
キーをもって乗り込めば(ドアを開ければ)その時点でシステムオン。
後は座ってシフトを入れればパーキングも解除されすぐに走行できます。
 
そして・・・走り終わったらシフトをパーキングに入れればパーキングブレーキがかかり、
そのまま車を降りてドアを閉め(この段階ではまだシステムオン)、車から離れると
ドアロックがかかりシステムがオフとなるのです。
 
すんげぇ〜〜〜〜(@_@;)
ちなみに、ドアノブは普段収納されており・・・
 
キーもって近づくと・・・・

こんな風にドアノブが出てきてドアが開けられるようになります。
(もちろんロックは自動解除)
 
まぁ・・・すごいのは良いんですけど・・・これだと
ドア開けたままシステムオフにできないから
オンオフによる電源の違いをテスターであたることが出来ない(>_<)
お客様からこの説明を受けているときは”どうしよう??”
ちょっと困惑しましたがまぁ・・・そこは何とかなるだろう・・・と
お客様には笑顔で”頑張ります”と言い、お車お預かりとなりました(^_^;)
その後はまずは取扱説明書に一通り目を通し・・・ある程度システムを理解したところで、
早速気になる電源チェック
 
まずは室内前方周りの内装を全て外して電源取れそうな箇所をチェック。
内装に関しては近年の普通の車・・・って感じで脱着は資料が無くても
他の車種での経験があれば全く問題なし(^^)/
(まぁ・・・毎日そんなことばっかりやってますから・・・)
 
でもってある程度配線がチェックできるところまできたら
各配線を確認し、オン・オフそれぞれ、それらしき配線に目星をつけて・・・・・
ここはプロの技ね(^_^;)
まずはドアを開けた状態(システムオン状態)で電源電圧がそれぞれ12Vである事を確認
次にそれぞれに、通電すると光るタイプの検電テスターをセットして
ドアを閉めてそれぞれ光ってることを確認しつつ、キーをもって車を離れると・・・・
 
ドアロックすると同時にシステムオフ。キーは離れた場所に置いたままにし
車の中を覗き込むと、片方は電源は落ち、もう一方は電源ンは入ったまま
どうやら一発であたったようです(^^)/
 
これで電源さえ取ってしまえば、あとは普通にドラレコ&レーダー探知機の
お御取付ですので電気自動車だからと言って難しいことはありません


が・・・・・作業中気になったのは・・・・・・そう、ドア開けてるとシステムオンになりっぱなし。。。
ってことは、普通の乗用車で言えばキーを
イグニッションオン状態のままで作業しなければならない
って事。
これは非常に危険です。しかし、資料の全くない電気自動車でバッテリーを遮断するのは
復帰させるのはもっと危険な作業?になりそう
なので
そこは充分に気を使い、配線関係を処理する際は充分注意して作業しました。

*良い子の皆さんは絶対に真似(キーオン状態で作業)してはいけません!!!


そしてもう一つ気になったのはシステムオン状態なのでバッテリーの消費も気になります
とは言え、これに関してはさすがに電気自動車・・・それも実用化されたモデルですから
この程度の2〜3時間の作業では僕が気にするほどの事は無いようです

そりゃそうですね・・・・・(^_^;)
とは言え・・・作業してる間、ヘッドライトも点きっぱなし
さすがにこれは気になるので、パソコン画面より大きい?
操作パネルを弄りまくり?ライトをオフに


でも・・・全てオートが基本の為か、
一旦車を離れてドア閉めてシステムオフすると
次にドア開けたときはまたライトが
オートでオンしちゃうんですよね・・・・

ゆえに・・・都度オフに・・・・まぁこれは単に僕が
説明書を読み落としていただけで
オフ固定できるのかもしれませんが・・・・(^_^;)
とこんな感じでしたが作業は順調に進み無事完了となりました。

ちなみに、↑の方で” ドア開けたままシステムオフにできない”と書きましたが、
作業後半、ずーっとドア開けながら作業(ただし、運転席には座らず一切の操作はしない)してたら
ドア開けっぱなしでも1時間くらいでシステムがオフになりました。

賢い車なんだなぁ〜〜〜〜とつくづく感心

ついでに言うと、このお車、常に車の状態を通信しているそうで
メーカー&お客様は離れていても車の状態を確認できる
そうです。
ゆえに、万が一お客様が忘れてて?バッテリー残量が怪しくなると
メーカーからお客様に連絡が来るし事故とかおこしてもリアルタイムでメーカー把握できるそうで・・

でもってお客様もスマホでお車の状態が把握できるってことで・・・・
今回は通常なら2〜3時間の作業のところ、念のためで一晩お預かりしたのですが
作業はお預かりした夜、そのまま行い完了していました。
で、翌日の夜、お客様が「今から取りに行きますけど終わってますか?
 もしかして、昨日の夜遅くまでドア空いてたので昨日のうちに作業しちゃいました?」
と・・・・バ・・バレてる・・・・作業時間も・・・・(^_^;)
まぁ、別にだからどう・・・って話じゃないのですがつくづく・・・凄い車だなぁ〜〜〜と。。。


最後に、作業は順調に・・・と書きましたがこのお車にGPS関連の機器を取付ける場合、
国産車でも電気自動車やハイブリッド車は電磁波の影響か、後付け電子機器の
電波受信が悪い場合が多々あるのですが、この車もしかりです

GPSに関しては色々試しましたが、熱反射ガラス車のごとくミラー周りしか受信しない感じで。。
まぁ、このお車に後付け&メーカー以外に後付け電子機器の取付けをなさる方は
少ないと思いますがご参考までに。。。。

と言うわけで、今回の教訓は・・・・テスラ・・・凄い・・・ちょっと欲しくなりました
って・・・・教訓でもなんでもないですね・・・・失礼m(__)m


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